環境理念と活動

サステナビリティ

環境理念

自然の恵みを受けて仕事をする当社においては、資源を大切にし、地球や海に感謝の心を持って接することを企業姿勢の基本としています。私たちは、地球環境と調和・共生できるような、グローバルな事業活動を展開し、持続可能な社会の構築に、継続的に取り組みます。

環境共生を目指した
事業活動の推進

海洋環境保全の一環として

従来、国内の海面養殖ではナイロンカバーで包まれた発泡スチロール製フロートが多く使われてきましたが、わたしたちはこのナイロンカバーが他のフロート類と比べて強度の面で劣り、万が一カバーが破れてしまった場合、中の発泡スチロール(ポリスチレン)が砕け、海洋へ流出してしまうリスクがあることを問題視しました。

このため、2024年度末までに、それらの使用をすべて止め、より海洋への流出リスクの低いフロートへの切り替えを完了させることを決定しました。グループ全体でより海洋流出リスクの低い漁具使用の検討を進め、事業を通して海洋プラスチック問題の改善に取り組んでいきます。

海洋への流出リスクの低いフロート

食品廃棄物の削減と再資源化

農林水産省が定めた「食品リサイクル法」では、食品関連事業者に対し食品廃棄物の「発生抑制」、「再生利用」などに取り組むことが義務付けられています。

金子産業では、食品の製造過程において発生する食品廃棄物等について、飼料化最優先にリサイクルに取り組み、食品循環資源の有効活用を推進しております。

2023年度における食品廃棄物等の総発生量は2,221トン、再生利用量は2,190トンで98.6%がリサイクルされています。

食品廃棄物発生量と再生利用の推移グラフ
〔単位:トン〕
食品廃棄物等の種類廃棄物発生量再生利用量再生用途など
魚介類の加工残渣等 2,137 2,137 飼料
副原料残渣等 51 51 肥料
食用廃油等 2 2 飼料
その他 31 0 最終処分等
合計 2,221 2,190 利用率 98.6%

自然冷媒

自社内の主要冷凍機器のうち、新規に導入する機器の100%を自然冷媒機器にするべく段階的に進めています。

冷媒冷凍機
  • 環境省補助事業「脱フロン・低酸素社会の早期実現のための省エネ型自然冷媒機器導入加速事業」を行い自然冷媒冷凍機を導入、CO2削減を行いました。
  • 冷媒漏洩の可能性も含む、電力量削減実績を導入後3年間計測し代替フロン冷凍機と比較、CO2削減に換算しました。下記の通りです。
  • 2018年度導入機器:▲608CO2t / 年、2019年度導入機器:▲1,136CO2t/年

物流の効率化による環境への負荷低減

ニッスイまぐろ(九州を中心とした13ヶ所の養殖場)及び、他社冷蔵庫に対し100%のパレット輸送を確立しています。また、当社飼料部の配合飼料と冷凍冷蔵部の生餌(さば・あじの冷凍魚)を混載し、輸送すると共に、他社との共同輸送及び戻り便の活用を通し、物流の効率化による環境の負荷低減を推進しています。

CO2削減と騒音対策

CO2削減として当社は、他社に先駆けて冷凍冷蔵部の冷凍機をR22のフロン冷媒を使った冷凍機から、安全性に優れた冷媒の組み合わせ、NH3・CO2(アンモニア・炭酸ガス)冷凍機を順次導入更新しており、蒸気ボイラーについても、旧式のボイラーを高効率ガスボイラーへ更新を進めています。

また、2024年度に第一冷蔵庫 屋根・第二冷蔵庫 屋根に太陽光発電パネル設備を設置、年間7万4000kwhを発電しCO2削減に大きく貢献しています。

なお、騒音対策として住宅側道路に面する当社敷地については、緑地帯による干渉区域を設けるなどの対策を行っています。

太陽光発電パネル
太陽光発電パネル

ニッスイグループ環境負荷低減の取組

ニッスイグループはCO2、水、廃棄物を重要3指標とし、環境負荷低減に取り組んでいます。2021年度、長期ビジョン「Good Foods 2030」および中期経営計画「Good Foods Recipe1」を策定するとともに、環境負荷低減に関しても、従来と比べ意欲的な目標を設定しました。

指標 対象範囲 実績 KPI 取り組みの
詳細
2022年度 2023年度 2024年度目標
中期経営計画
「Good Foods Recipe1」
2030年度目標
長期ビジョン
「Good Foods 2030」
CO2排出量(Scope 1, 2)
(基準年度:2018年度、単位:総量)
ニッスイ
グループ
12.1%削減 6.4%削減 10%削減 30%削減

CO2排出量の削減

環境負荷低減

ESGデータ>E:環境データ

2050年カーボンニュートラル - - - -
冷媒の特定フロン 国内:特定フロン冷媒の保有
39.5%
海外:特定フロン冷媒を保有する会社
4/15社(注)
国内:特定フロン冷媒の保有
34.3%
海外:特定フロン冷媒を保有する会社
4/15社(注)
- 使用ゼロ
水の使用量
(基準年度:2015年度、単位:原単位)
ニッスイ
国内グループ
4.0%削減 1.2%増加 10%削減 20%削減
ゼロエミッション率
99%以上の事業所の割合
ニッスイ
国内グループ
78.6% 78.6% 85% 100%

(注):特定フロンの保有に関しては、国内と海外で集計方法が異なります。

ニッスイグループは長期ビジョン「Good Foods 2030」において、2018年度比で、2030年度までにCO2排出量を総量で30%削減し、2050年度までにカーボンニュートラルを実現することを掲げています。

金子産業では2023年度末時点23%(△1,844t-co2)削減中です。更なる削減に取り組みます。

CO2排出量